環境委員会委員 中瀬勝義(60回)誌上報告 本文へジャンプ
座長 中村晴永(55回)   環境委員会委員長 磯貝三男(56回)     
委員 岡田宗久(58回)
   委員 中瀬勝義(60回)   
委員 伊藤 林(62回)   委員 細谷和海(67回)   委員 清田秀雄(74回)

中瀬勝義(60回)
両国高校生物部(大滝塾)
エコライフコンサルタント
地球環境・地域活動・自転車・河川ボート・生物多様性・屋上緑化・菜園

『お江戸舟遊び会』のブログを掲載中 https://blog.canpan.info/oedofunaasobi/

 「新自由主義から共に助け合う社会的連帯経済へ」

 

若者が世界を変えつつある。

  
 スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥンベリさん(17が、「落ち着けドナルド」と
 トランプ米大統領をたしなめた。

大統領選挙で敗北を認めないトランプ氏は「選挙で不正が行われた」と裁判に訴えていたが、
 その大統領に自分の意見をツイートしたとのことだ。


 気候危機
を訴えるグレタさんにとって、気候変動に懐疑的で、米国をパリ協定から脱退させた
 
トランプ氏は因縁の相手。グレタさんが昨年12月、米誌タイムの「今年に選ばれた際、
 トランプ氏ツイッターに「とてもばか げている。グレタは怒りのコントロールに取り組み、
 友達と古い名作
映画 を見に行かければならない。落ち着けグレタ、落ち着け!」と投稿した。
 今回お返しした。

スウェーデンの高校生グレタ・トゥンベリさんがなぜ生まれたのかは、日本でも真剣に考えなければならない。
スウェーデンでは主権者教育が確立し、小学生の頃から身近な政治を教え、学び、議論し、行動することを
教育している。小学生がデモをするというのは驚きだが、主権者として豊かに生きるのに重要なことだ。
中学・高校では実際の政治をモデルにした模擬選挙を行い、選挙への関心を高め、選挙の投票率は85%にも
なっているという。デンマークはヨーロッパ一のデモの国と聞いている。一方、日本は政治のことを
教え・話すことはタブーの感がある。
これでは気候危機に自分のこととして改善策を考えることはできないのではないか。



日本の事例:ケイタ『小学生がフランスの台所で教わったこと』


最近、知人から本を贈られた。ケイタ『小学生がフランスの台所で教わったこと』(自然食通信社20.11.15)で、長野県の山の中の小さな村で育った小学5年生が、お母さんとフランスに料理修行に出かけ、帰国後レシピと美しい写真いっぱいの本を出版した。その旅費はクラウドファンディングで募金したというから驚嘆させられた。両親は子育てを自然の中でと移住し、農業と介護や英語学習などの副業で頑張り、農繁期には外国のボランティアが来ると言う。日本にもグレタさん同様に、主権者教育ができているのに嬉しくなった。日本の未来は地方から始まるようだ。


新自由主義による貧困と格差の拡大


政府が進めてきた新自由主義は、貧困と格差を生み続けている。一部の先行者が豊かになり、そこから多くの人々にトリクルダウンするは本当ではないようだ。グローバルスタンダードと言われるが、コロナウイルスがさらに死者は貧しい人々に偏在させている感がある。コロナ対策は台湾が先行し、韓国が追随していると聞く。台湾も韓国も主権者教育がかなり進んでいるようだ。

  コロナ禍拡大要因の新自由主義は、福祉や公共サービスを縮小している。福祉を自由競争に任せることでは貧困や格差の拡大を止めることはできない。2018年世界の国別一人当たりの名目GDPランキング(下図)は、日本は26位で、世界190ヵ国平均に対し10倍も高い。世界の皆が米国の生活様式になるためには資源制約と環境制約から地球は5個必要で、日本の生活様式でも3個必要と推算されている。世界の平和的平等のためには日本は、GDP1/10の削減が必要で、成長経済から脱皮し、「もったいない精神」にすべきではないだろうか。





社会的連帯経済、ミニシュパリズム(地域主義)、グリーンリカバリー


 社会的連帯経済やミュニシパリズム(地域主義)が今後の貴重な世界の在り方と思われる。人々や企業等の社会的連帯が今ほど必要な時はない。地域に根付いた協同組合や
NPO等によって農林水産業を育て、格差社会を是正していくことが重要だ。エコロジカルな科学技術などを組み合わせ、市民が自発的に環境を作るという野心的な新しい政治・社会戦略である。市民が全員何らかの形で多種多様な協同組合員として経済に参加し、協同組合やコミュニティ・ビジネスを自分達で作り責任を負う。これらを奨励する仕組みをつくる社会に変える必要がある。労働力や自然・土地の商品化を否定し、コミュニティ、産業、国家をつくることが必要だ。地域の水資源、森林資源、海洋資源等を大事に活用し、エネルギーまで作り出す地産地消のシステムを創り上げることが大切だ。

今後の日本

  最近の日本は、地震、台風、水害、風害、火災など大災害国になっている。幸い、日本は温暖な気候、緑が多く、水に恵まれ、山紫水明、周囲を平和な海に囲まれた、世界第一級の自然豊かな国だ。今後は、ヨーロッパのような長期バカンス制度をつくり、家族農林水産業・製造業・地元の土建業をベースに、他国の資源に依存しない「衣食住自給率100%」の生物多様性・循環型社会をつくることが望まれる。